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『映画』や『ガジェット』や『ものづくり』のことなど、気になった事をまとめていきます。

4DXを観て考える、映画と身体について[その1]

4DXに行ってきました

先日、少し前から話題になっていた4DXシステムで映画を鑑賞してきました。

感想としては、

 

4DXをまた観てない人は絶対早く観た方が良い!
なぜなら、4DXとは「まだ誰も100点が出せていないテストの壮大な"実験"」だから!

 

という感じです。

以下、そう感じた理由をまとめてみました。
(あくまで素人の個人的な意見です)

 

4DXとは 

4DXの詳しい説明は

映画は3Dのその先へ。『4DX』|コロナワールド

を確認して頂きたいのですが、とにかく「様々な物理的な仕掛けを使って、観客に刺激を与えて、臨場感を高める」というシステムです。

 

今回、このシステムを実際に体験してみた結果、

「映画鑑賞中に物理的な刺激を受けると、映画の内容と同じくらい『自分の身体』を意識させられる」
ということに気がつきました。
なぜそう感じるのか。『映画と身体』の関係性を整理して考えてみます。

 

 映画と身体について

例えば、
「AとBが向かい合って話している」
という映画のシーンがあるとします。

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通常の映画ではこのシーンを、
・A側視点
・B側視点
・第三者視点(フレームアウトしている人の視点)
・神様視点(上記のどれにも該当しない視点)
と色々なショットで撮影し、構成します。

 

例) A視点っぽいショット

f:id:t0rakeina:20140921151340j:plain

 

 例) 第三者視点っぽいショット(この辺から雑ですが…)

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 例)神様視点っぽいショット

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どの目線のカットを観ても、基本的(私の画力はとのかく)に観客は違和感を感じません。
観客は誰の目線にもなれる、「幽霊のような、神様のような状態」= 「身体を意識していない」状態なのです。

 

映画と身体について(4DXの場合)

これが4DXになると、話は複雑になってきます。
先ほどの例で言うと、

「AとBが向かい合って話している」

というシーンの続きに

「するとそこに隕石が落ちてきた!」という展開があったとします。

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※誰がなんと言おうと、隕石です! 

 

そのシーンに対して、4DXで「観客の左側から大きな振動」という刺激が与えられた場合、観客は「自分の身体と状況が近い人」に対して感情移入し、その結果、

左側から大きな振動を感じているであろう「A」を「映画内の自分のアバター」と感じる

のではないでしょうか?少なからず、私はそう感じました。

この状態で、映像が「A目線」であれば、臨場感はグッと増すでしょう。
しかし「第三者目線」だと普通 or 少しの違和感、「B側目線」だとかなりの違和感、「神様目線」だと「ハァ?」ということになってしまうのです。

 

この性質故、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどの「3D映像観ながらライドする」系のアトラクションでは、始めから『観客の身体ありき』なタイプが多いのではないでしょうか?
例) TDLのミクロアドベンチャーUSJスパイダーマンなど

 

アバターとか考えなきゃいいじゃん!」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、それは「4DXが与える刺激を無視する」ということであり、
「刺激に対して金を払ってる」っていう意識もあるので、かなり難しいでしょう。

 

たいぶ長くなってしまったので、その2に続きます。